引きこもり

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◎引きこもり

・引きこもりは、人がある程度狭い生活空間の中から社会(学校や会社)に出ない事を言い、具体的には、自宅もしくは自分の部屋でほとんどの時間を過ごし、学校や会社には行かない状態、あるいはそのような人であるとされ、厚生労働省の定義によれば、「様々な要因によって社会的な参加の場面が狭まり、就労や就学などの自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態」と、されています。

・引きこもりは、自宅に籠り社会に参加できない状態が、6カ月以上続いていることを言いますが、必ずしも学齢期にある者が起こすとは限らず、少年期・思春期から、成人としての生活や責任感を期待される過渡期に存在し、一旦、社会人として自立した者が起こすこともあるし、学齢期に引きこもりを起こした者が、立ち直るきっかけを見出せないまま中年期に達することもあります。

[不登校経験者の3割が引きこもりに]
・引きこもりの3割は不登校経験者であり、8割が男性で内向的で非社交的な人に多く、その理由としては、男性の方が社会参加へのプレッシャーが強く、物事へのこだわりも強く、引きこもりが長くなれば長くなるほど、一発逆転などを考えて、人を「見返してやりたい」という気持ちが強くなり、そういう思いが社会復帰をより阻む要因にもなっています。
・女性の場合の引きこもりは、人格や行動を否定的に育てられた人に多く見受けられます。

[引きこもりの子どもの気持ち]
(1)子どもは親に気持ちを理解してもらいたく、卑屈な言動をしたり、物に当たったりするので、親も感情に左右されイライラしたり不安定になるが、お互いが理解し合おうとしないで、自分の思いを押し通そうとする限り、この開係がいつまでも続くが、親が一歩譲って子どもの訴えに耳を傾けることが出来れば、子どもの心は少しずつ解れて行くことになります。
(2)引きこもりの子どもに共通している思いは、親に自分のことを解って欲しいという思いであり、世界中の誰も理解してくれなくても、自分を生み育てた親だけには解って欲しいと、愛情を求めているのです。
(3)子どもが何も話さなくても、雰囲気で子どもの気持ちを察して、黙って心を添わせることが大切で、親が勝手に子どもの方向性を決め付けてしまったり、性急に解決を急ぎ過ぎると反って遠回りしてしまうことにもなり、また、親が「いつまで、そんなことをしているの?」とか「いいかげんにしなさい」というような対応をしていると、家にいても落ち着かないので、一層、自分の穀に閉じこもらざるを得なくなるのです。

[引きこもりの生活の共通点]個人差はあります。
・自分の部屋に籠り、誰も部屋には入れず、家族と顔を合わせようとしない。
・話しかけても無視をし、会話をしなくなり、食事は一人でする。
・昼・夜が逆転し、窓やカーテンも閉放しにする。
・風呂も入らないので着替えもしない。
・片付けや掃除もしないので散らかし放しになる。



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