良い子息切型不登校

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◎良い子息切型不登校

登校しなければならないという気持ちは強くて、普段どおりの登校にこだわる傾向があるので、朝の登校時間帯は登校する意志をみせるのですが、頭痛、腹痛、吐き気、目眩などを急に訴えて登校しないでいながら、昼ごろになると元気になるのですね。

これまでは、特に目立ったような欠席をしていなくても、いつの間にか継続的に欠席するようになり、家庭訪問に来た教師と会って「明日は学校に行く」などの登校するという意思をしますが、その日になると登校ができないのですね。

元来几帳面で、些細なことにこだわるようなところがあるが自己主張は少なく、親や友人のペースに合わせて行動する面が見られます。
大人には普通に接して、安心して話ができる反面、同年代の子どもには自分から積極的に交わろうとはしないようなところがあるのですね。

著しい頭痛、腹痛、発熱などの心身症状や対人恐怖などの神経症状が現れてくると、これらの症状は、不登校という状態に対する子ども自身の否定的な感じ方、考え方から二次的に生じてくる反応なので、そうした子どもの不安感を和らげてあげることが何よりも大切なことです。

子どもによって症状の出方は異なりますが、背景には、家庭生活や対人関係での葛藤をうまく処理できないことや、自我の確立が充分できていないことなどによる心理的不安要因があります。

不安感が強くなると、夜に眠られないために昼夜逆転の状態になりやすく、自分の部屋に鍵を掛けるなどして閉じこもってしまったり、家族とも話しをしようとしなくなり、食事も一緒にとろうとしなくなってくるのですね。
周囲との関わりを避けて、親や学校からの働きかけを拒絶するようになって、親の対応によっては反抗的な態度をとったり、無理難題を要求したり、時には攻撃的な行動を取ることも起こってくるようになります。

元気がなくなってきたように感じられたら、まず子どもの今の気持ちや訴えをよく聞いてあげて、子どもの不安感を受け止め、頑張っていることを認めてあげて、子どもが抱えている問題を一緒に考えていってください。
休み始めたら、休む原因を子どもに問い質したりすることの無いようにして、子ども自身には暫く学校を休んでもいいことを伝えて、安心感を与えてあげましょう。
子どもが、自分の悪い面ばかり見ていて悲観的になっているような場合は、その子の良い面をたくさん見つけて励ましてあげることです。

生活のリズムが元に戻り始めると、子どもの表情も明るくなり、家族と一緒に過ごすことができるようになってきますので、子どもの状態が落ち着いてきたら、無理のない目標を子どもと一緒に考えていきましょう。漠然とした不安や焦りを持ちながらも、勉強をしようとしたり、登校しようとする気持ちを、子ども自身が見せ始めるようになってきます。



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